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トップパフォーマーがもつ
ポジティブシンキング術とは!?
(後編)

 

世界で唯一のプロフットバッグプレイヤー石田太志選手と、現在はモデルやウォーキングのインストラクターとして活躍する栗本奈央さん。全く異なるフィールドながら共通のマインドを持ち意気投合するお二人が、前編に引き続きパフォーマンス発揮について語ります。

 

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パフォーマンスを発揮できた状態とはどんな状態か?

ー自分史上最高のパフォーマンスを発揮できたときってどういう状態なんでしょうか?ー

 

石田:僕はもう1回だけ、1回だけですね。フットバッグは15年やってましたけど、世界大会で優勝した時がそうだったんです。まず世界大会で日本人が10位以内に入るのが至難の技なんです。感覚的には陸上の100mの選手がボルトに勝つような、くらいのイメージですね。30秒間でいろんな技を繰り出す種目なんですけど、練習では200回以上練習して試合に向かうんですよね。そこで1回、2回落としたくらいで終わることができれば10位くらいには入れるかな、というのがあったんです。もし10位くらいでも日本人としては快挙なことだったんですけど。

それで世界大会がフランスのパリであったんですけど、競技入ったらまずフットバッグがゆっくり。フットバッグがふつうはスピードを感じるのが早くてすぐ落ちてきちゃうんですけど、これがもうゆーーーっくりなんですよ。そして本当はBGMが爆音で流れてるんですけど、もう無音です。感覚的に。

②

よくゾーンとかっていいますけど、あれなんだな、と。だから、1秒に1個どんどん技をやっていかなきゃいけないんですけど、次の技で何をやるのかとかが頭の中でクリアになっているんです。バッグがゆっくり動いてみえるので。結果ノーミスでできて優勝できたんです。それはすごく大きかったですね。それ以来出会えてないです。それ以降も世界大会出てるんです行けど、それ以降ゆっくりになったことはないですね(笑)

 

栗本:すれはすごいですね!貴重な体験ですよね!私の場合、自分が完璧にできたと思ったこと、人生であんまりないんですよね。ただ「心地いい」ってとこまでいったことはあるんですけど、それもやっぱり少ないですよね。どうしてもすべてにおいてチェック入ります。もうちょっとこうやってできたらよかったな、とか。

 

でもそれがよかったなって思えた時って、バレエでステージにいると、観客の反応が違うのがわかるし、自分の体が自分じゃないみたいな感覚になってるんですよね。それがすっごい自分でも心地いいっていうのがあったんですよね。そうすると終わった時の拍手が違っていたのを今でも覚えてます。それ以外はまだ完璧・パーフェクトって感じたことはないですね。

 

石田:なるほどね!たぶん、実は栗本さんも入ってらっしゃると思うんですけどね、ゾーンというか。

あと僕の場合、プレパフォーマンスルーティンという験担ぎじゃないですけど、世界大会で優勝したとき、それまではいつも音楽聴いてて本番パッと出るという感じだったんですけど、そのときだけ奥さんが世界大会にきていてフランクに話していたんですよ(笑)それ以来まわりの外人とかとフランクに話す、みたいなのは意識したりしますね。なんかかっこつけて気張ってる時の方がうまくいかないこと多いですね。直前までも、集中してるつもりの自分がいるだけでそんな入れてないのかな、ってのが。それだったらいつも通りにしている方がぱっと入りやすい気がしています。

 

 

絶対的なベースづくりを続けること。そこからしか「自信」は生まれない。

 

ーちょっと視点変えて、そういった最高のパフォーマンスを出すためには自信というのがありましたが、自信をつけるためにどのようなことを意識されているんですか?ー

 

③

栗本:日常的にモデル側の話でいくと、自分が時間がないとかっていうことをそういう風に言わないように、できる範囲で必ずいいことはし続けてます。いつまでも美しく健康ですこやかでいたい、って願ってれば自分なりに努力しないとダメじゃないですか。忙しくっても、何かしら自分でできることは必ずやってます。その積み重ねっておっきいと思うので。仕事とかバレエとかにおいてもそうなんですけど、基本的なことっていうのは必ずやっぱりやり続けますね。そこが下がらなければ必ずいい方向に進むって自分の中ではあるので、ここを下げないように日頃できることは必ずやり続けるっていうのは決めてます。

 

石田:続けることが自信にはつながりますよね!フットバッグに関しても練習が自信にはつながってくるのはありますからね。

 

栗本:女性から特に聞かれるんですけど、どうやったら肌質を保つとか、どうやったらそんなに体が柔らかくなるかと。やり方はいろいろあるんですけど、伝えても継続がなければそうできないんですよね。やっぱり継続って大きなって思うんですよ。し続けるって強い。でもそこって、どうしても人だからできないってあると思うんですけど、それでも1日しなくっても翌日からまたやろうとか、少しずつでも続けていこうっていう気持ちさえあればいいと思うんですよね。無理することなく続けることが一番自信だったりとかにつながっていくのかなって思います。

 

④

 

石田:継続ですよね、やっぱり。僕の座右の銘は「挑戦する勇気と継続する情熱」って押していて、子供達にもよく授業するときに言うんですけど、シンプルですよね、継続できれば。それがもちろん難しいですけど。自分の中では決めたことに対して何が何でもやるってのはあります。達成させるっていう。人にも言うことで自分を厳しい立場に置くのが好きなんでしょうね笑

よくありますよねー。

 

栗本:どうだろうー笑わたし結構バレエやってる人ドMだと思うんです。あんなに苦しいこと毎日毎日繰り返して。でも人に言うことによって絶対やってやろうってのがあるから、私も決めたってことは伝えてること多いかもしれません。

 

石田:なんか達成できないのがやっぱりカッコつかなかったりするから、何が何でもってのがありますかね。だからSNSも使いやすいってのはありますかね。言っちゃえるのがあるから。そこには失敗もたくさんあるんですけど、達成するまではやめない、っていうのはあるかもしれないですね。

 

 

落ち込んで悩むなら、一年後同じ悩みがあるか考えてみればいい。

 

ー個人競技でパフォーマンスを追求すると孤独だったりすると思うんですけど、孤独を乗り切る技、悩んだりとか落ち込んだりするときに乗り切る技っていうのはありますか?ー

 

栗本:落ち込んだり悩んだりするはするんですけど、基本ポジティブなんですよね。寝て次の日とか大丈夫!って思っちゃうんですよね。なんとかなる、じゃないですけど、自分自身を信じてるので、あんありそこまでひどく落ち込んだり悩んだりないタイプですね、わたし(笑)

 

石田:自分自身を信じてる、の源泉は?

 

栗本:日々やってきたことですね。やってきたことがベースにあるから自分信じれますね。そこがちょっとなかったらもう少し可愛く落ち込んでると思うんですよ(笑)でも大丈夫、っていうのがあるんです、自分の中で。石田さんはどうですか?

 

⑤

 

石田:もちろん落ち込むのはありますけど、さっき言ったけど次の日とかになると気にならなくなりますね。栗本さんとおんなじですね(笑)あとは実は一年後とか想像したりします。たとえば、なんか悩みがあるとするじゃないですか。1年後もその悩みに苦しめられている状況ならちょっと考えなきゃいけないんでしょうけど、意外になかなかないと思うんですよね、1年後もひっぱるような悩みって。

 

栗本:めっちゃくちゃポジティブですね!!

 

石田:いやもちろん悩んだりするんですけど、結構それは基準にしているかもしれないですね。意外にないんですよね1年後悩んでることなんて。そのときはありそうなんですよ、一年後も悩むかもな、って。でも冷静に考えてみると、そんなことなかったり・・・

あとは覚えておいてその悩みを、一年後検証してみたり。あの時の悩み今も悩んでるかとか思い出して見たりするんですけど、悩んでないんですよ。全然(笑)

 

 

ー最後に、働くんビジネスマン・ウーマンに何かお伝えしたいことなどありますか?ー

 

栗本:たとえばネガティブに考えてしまうこともありますけど、ネガティブは向き合っていいんじゃないかな、と。

自分の心とか体に。こういうネガティブなこと言っている、みたいな。全然ありだと思うんですよね。そこをちゃんと自分の中でぐっとしてあげられたらもしかしたら変わってくる可能性もあると思うんですよ。わたしは自分が思ってること、感じてることを

ちゃんと受け止めてあげればいいのかな、と思っています。

 

石田:僕のもともとフットバッグっていうのがほとんどの人にこれで食べていくのは無理でしょって言われ続けてたので、僕も目標としてギリギリの状況でやってる自分を見せることで自分にもできるんだ、というところを見せたいっていうことがもともとプロになる一つの目的としてあったんですね。だから、苦しんですけど、難しいんですけど、最初は生活できるギリギリのレベルを見せるっていう。それを意識してたんです。それってなんでかって言うと、人が何かをやることに対して無理だよっていうのをよく聞くので、そういう人に対して無理そうなことを可能にするのを体現したいっていうのがあったので。そういう人に言うことで逆に自分を鼓舞してければ強くなりますよね。

 

⑥

 

 

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トップパフォーマによる、パフォーマンス発揮の仕方。継続的に自分を高め自信を形作る努力の先に、新しいチャレンジへと飛び込むこと。そこには不安ではなく自分の自信のパフォーマンスを出すことに喜びを見出すことだった。

どうポジティブなマインドへもっていくか、日常的な生活でもぜひともトライしていきたいものです。

 

⑦

(Photo協力: 松吉臣之介)

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